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たんぽぽ読書会50周年

新城市の「たんぽぽ読書会」が50周年の佳節を迎え、心より祝意を表したい。一つの同好会が、発足以来、年月を重ねて半世紀に至ることは、世の中において稀なことである。これも、鈴木太吉先生、田中洋二先生、古市貞雄先生、亀甲昌明先生という「良き師・良き先達」を得られてきたことが大きい。そして、何より、今泉幸子会長はじめ会員の読書へのみずみずしい知的好奇心と、会員同士の親和の想いのたまものである。  「本を読みたい」という気持ちは、心の若さそのもの。読書会で、かつて読まれた「更級日記」の菅原孝標の娘の「物語をいかで見ばやと思ふ」という熱い思いに通じる。この「青春の心」が、読書という知的営みを続けることで、たえず清新な刺激を受けて、明日への、希望・勇気・喜びにつながっていく。この50年の星霜は、「老い」ではなく、「心の若さ」を保ち続けてきた珠玉の時間であろうと拝察する。 読書会では、「源氏物語」五十四帖を17年かけて読破したとのことで、その情熱と根気に頭が下がる。多くの古典を読むことで、時代時代の古人の心や、描かれている人間模様に、共感と感動の世界をじっくり味わわれてきたことと思う。 また、昨年度まで、地元の大田白雪の「三河小町」を、そして、今年度は、同じく地元の池田寛親の「船長日記」を読まれる計画とのこと。「船長日記」は、出版から丁度200年の節目でもある。船頭・重吉の484日の漂流期間は世界最長であり、ギネスに申請してもいい内容でもある。広く世の中で話題にしてほしいものである。 一方、昨今、デジタル図書が驚異的に増えているとはいえ、本離れ、新聞離れが進み、日本人の読書時間が、著しく減少している。将来の日本人の教養やアイデンティティの形成に危機感を覚える。それゆえ、読書会の堅実な活動が、今後、若い世代に広がり、新城図書館の貸出冊数の増加や、市民の読書時間の増加につながることを切に願う。読書会の、次の100年に向けての継承・発展を切に願うものである。
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