人生いかに生くべきか

「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎)の本が再販されベストセラーになったのは、つい先年のことである。「人生いかに生くべきか」は、人として生を受け、家庭や社会のなかで生活するとき、決して幸福で順風満帆な時ばかりではなく、失敗や挫折、さまざまな悩みや障害、病や不安などに襲われることがある。とくに未来ある思春期において、自分の人生の先行きを展望するとき、「どう生きるか」は、最大の課題となる。古来、多くの先人が、哲学や宗教、道徳や倫理で、思索し、人々に説いてきた。そうした分野にもふれながら、デジタル社会における生き方を追究してみたい。

人生いかに生くべきか

「PLAN75」ショック ~自らの生死を選択~

日本人の平均寿命(2022)が、男性81.4歳、女性87.5歳で、男女も前年を下回ったとのことです。新型コロナウィルス感染症の拡大のせいでしょうか。2008年から満65から74歳を「前期高齢者」、満75から84歳を「後期高齢者」、85歳以上を「超高齢者」とされました。身の回りの70代の方々を見ても、ほとんどが元気に活動しています。 本年度カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でカメラドール特別表彰の早川千絵監督・脚本の話題作品「PLAN75」を観ました。超高齢社会を迎える日本において、75歳以上になると、自らの生死を選択できる権利が与えられる制度が施行され、国民に受け入れらているという架空の世界を前提にドラマが展開します。 主演の倍賞千恵子さんが演じる角谷ミチは78歳でホテルの客室清掃の仕事をしていたが、ある日高齢を理由に解雇され、生活のすべもなくなり、迷いながらもPLAN75の申請をすることになります。死を選択したお年寄り、それを取り巻く若い市役所職員や介護職員等の葛藤。観ていて、そんなことがあってはならないという思いと、自分が家族や子供に迷惑をかける存在になったらどうしようかなどという思いが錯綜してきました。フィナーレの場面、ミチが安楽死を迎えるベッドから抜け出し外に出て昇る太陽の光を浴びるシーンにおいて、「生きる」ことの尊さを感じさせられました。しかし、社会において、自己責任、勝ち組・負け組、差別の顕在化が際立ち、寛容さや思いやりの希薄化が懸念されます。超少子高齢化社会にあって、自分や団塊世代が後期高齢者になる時が近づき、2025年には、5人に1人が75歳以上になると言われます。「PLAN75」やその風潮を現実化させないためには、やはり、「生きがい」と「健康」がキーになると思います。それを探求するのが70代の生き方であり人生の旅路ではないでしょうか。そして、それをサポートするような政治や社会体制が求められるのではないでしょうか。
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